福島県・双葉町仮設灰処理第一施設

section #04 安全につなぐ、復興への道。section #04 安全につなぐ、復興への道。

新しい技術が現場で生まれる

2018年に建設を開始、2020年に溶融炉に火を入れてから廃棄物の処理を続けてきました。
所員はおよそ50名。施設の運転を行う4つのチームと設備の保全などを行うチームで24時間運転を実現。
ミッションの完遂を目指し、その道を切り拓いていく毎日を安全に、着実に積み重ねています。

炉を止めない
そして、技術の向上は
日々現場で起きている

処理する対象物は均一ではないので、炉に投入する前に分析や放射能濃度の測定などを行います。そのデータを手掛かりにして、薬剤の添加量や炉の温度などを常に監視し、作戦を練り、コントロールして、基準値以下の放射能濃度で理想的な形状のスラグを生成する。
処理開始から試行錯誤を繰り返してノウハウを確実に蓄積してきました。
そしてこの溶融炉を安全に24時間運転し続け、処理業務の完了を目指しています。

施設への入退場に使用できる車両は限定され、所員は勤務時間に合わせて乗り合わせて入退場するなど、厳しく管理されています。

朝礼で各作業の進捗や指示内容の伝達、確認などを行います。安全や健康に関する情報の共有も重要です。

各班ごとのミーティング。健康状態の確認から詳細な作業の確認まで、綿密な打ち合わせが行われます。

様々な設備、機器の点検は小さな変化も見逃さないよう注意力と感覚を研ぎ澄まして行います。

この大規模な施設の運転管理を絶対安全に遂行するという重大なミッション。| 厳格なルールの中、日々の小さな変化も見逃さず連携するチームワークで実現します。

処理対象物は炉に投入する前に試験を行い、その結果をもとに運転方針などを検討します。

徹底した安全管理が
復興への絶対条件

この施設は放射線を遮蔽したり処理プロセスの無人・自動化など、万全な放射能対策で設計されました。
もちろん施設を運転する所員も厳格な安全管理体制で日々の業務を行っています。
施設内の特定の区域に入る場合は防護服を着用し線量計でモニタするだけでなく、施設への入退域の手段も制限されています。
放射線に関する知識教育、リスクアセスメント、危険予知。そして事故ゼロのために、何より一人ひとりの体調管理が大事です。
やはりここは人が動かしている施設ですから。

様々なデータや処理状態を常に監視しながら、最適なパフォーマンスを発揮するよう調整を行います。

生成されるスラグは無害化され資源として再利用されます。

福島の復興を
支えたいという
確かな思いがそこにある

この事業はこれまで誰も経験したことのない、社会的にも大きなプロジェクトで、それは魅力でもあり重大な責任を感じています。
廃棄物の処理を通して、2011年の震災発生以来避難を余儀なくされた住民の皆さんの帰還を後押ししたい。いま、その福島復興に向かっている最中なのだという意識が職員のやりがいにもなっています。
帰還困難区域が徐々に解除されてきているのを見ると、日々の業務で貢献しているという実感が湧いていきます。

双葉町仮設灰処理第一施設内:

巨大な空間に設置された全ての機器を緊張感をもって日々点検・補修を行います。

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